この記事では、PMP試験をテストセンターで受験する場合の流れをご紹介します。
具体的な手続き方法を先に読みたい方は★PMP試験テストセンター受験の流れ★へ飛んでください。
※この記事の内容は2022年★月時点の情報です。今後更新があった場合は随時更新していきます。
PMP概要
まずはPMP資格の概要について簡単にご説明します。
PMP資格とは
PMP資格とは、NPO法人プロジェクトマネジメント協会(PMI)米国本部が認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。※PMP = Project Management Professional
専門知識を有していることを米国PMI本部が認定するためのものであり、法的な資格、免許ではありません。
PMP試験は、プロジェクトマネジメント知識体系のグローバルスタンダードとして広く認知されているPMBOKガイドに基づいており、受験者は、プロジェクトマネジメントに関する経験・知識だけでなく、プロフェッショナルとしての意識や姿勢も問われます。
PMP資格のメリット
PMP資格認定者数は、2021年時点で世界214か国、100万人以上に上ります。
プロジェクトマネジメントに関する資格のデファクト・スタンダードとして国際的にも認知度が高く、IT・建設をはじめとする多くの業界から注目されています。
以下はPMPを取得した私が実際に感じたメリットです。
- 職場での成果・評価UP
- 認知度が高い。国際的にも広く認知されている
- 業界を超えた人的ネットワークの可能性(PMコミュニティへの参加など)
- 資格更新のため、継続的な学習・スキルアップにつながる
- PMBOKという共通言語をベースに関係者と会話ができるようになる
- プロジェクトマネジメントが必要となるあらゆる業種の仕事で活用でき汎用性が高い
PMP受験資格
PMP受験資格を得るための条件は2つです。
- 条件1:プロジェクトマネジメント経験(PMIが定める必要期間をクリアしていること)
- 条件2:35時間以上の公式なプロジェクトマネジメントの研修の受講
詳細は下記の記事をご参考にしてください。
PMP試験の問題数・合格ライン
PMP試験の問題数は180問、合格ラインは正答率61%です。
180問中5問は統計調査用のダミー問題のため、残りの175問中110問(61%)以上正答した場合に合格となります。
PMP試験の合格率・難易度
PMP受験者全体における合格率は60%程度と言われていますが、正式には公表されていません。
事前に35時間の研修受講が必要、申請に手間がかかる(英語での資料作成等)、受験料が高めなどの理由から、実際に受験する人はある程度合格への意思を固めてから試験に挑む傾向があります。
それを踏まえての合格率60%ということなので、試験としての難易度は高めと考えた方が良いと思います。
また、PMIイズムと呼ばれる"PMIが考える、プロジェクトマネジメントの専門家が持つべき意識や仕事への姿勢"を問う問題が多数出題されることから、PMBOK知識の詰込みだけではなかなか合格できない点も、資格の難易度を押し上げている要素の一つと考えられます。
PMP合格のために必要な学習時間
PMP合格のために必要な勉強時間はおおよそ100時間と言われています。
前提知識やプロジェクトマネジメント経験の長さにより必要な勉強時間は変わってきます。
50時間の学習で合格する人もいれば、300時間以上学習しても合格できない人もいますので、「100時間」はあくまでも目安として考えておきましょう。
下記の記事で合格に向けた効率的な学習方法を徹底解説していますので、ぜひご参考としてください!
PMP受験費用
PMP受験のためには主に下記3つの費用がかかります。
費用項目 | 説明 | 参考記事 |
35時間の公式研修受講料 | オンサイト研修、e-learningなど | PMP35時間公式研修 | おすすめeラーニング(比較的安い) |
学習教材費 | 参考書、問題集、e-learning、研修参加など | PMP合格のためのおすすめ教材 |
PMP試験受験料 | PMI会員は割り引きあり | PMP受験料について |
費用の目安
・35時間公式研修:2.5万円~10万円程度
・学習教材:5,000円~3万円程度
・受験料:76,160円(PMI会員割引適用、1ドル=140円換算の場合)
1回目の受験で合格の場合、費用は10万円~20万円程度になります。受験料がドルで設定されている為、円安だと割高になってしまうのがツライですね。。
また、資格を維持するためには更新費用も必要となります。資格更新については下記の記事で解説しています。
PMP試験について
次に、PMP試験の基本情報を確認していきましょう。
試験の形式
PMP試験はCBT(Computer Based Testing)で実施されます。
PMP試験の問題数は180問です。2021年1月新試験から、問題数が200問→180問に変更になりました。また、問題形式として、従来の4択形式以外に、複数選択、穴埋め問題、ドラッグ&ドロップによるグルーピングなどの形式が追加されています。
試験会場
試験会場は以下の2種類から選べます。
- テストセンター受験
- オンライン受験
オンライン受験の場合、イーグルアイと呼ばれる監視カメラを受験者の手元が映るように設置するなど、特別な事前準備が必要となります。
★が提供する模擬試験(無料?)でテスト環境の事前確認が可能です。
オンライン受験の流れについては★ピアソンWebサイト★をご参照ください。こちらのサイトでも別途記事をまとめる予定です。
試験日程
また試験は日本各地のピアソンVUE試験会場でほぼ毎日行われており、
試験委託機関であるピアソンVUEのサイトで予約します。
注意:試験が込み合っている可能性もあるため予約は早めにした方がよいかもしれません
また、オンライン試験は、月曜日~金曜日、午前9時~午後5時の時間帯に受験が可能です。
試験時間と休憩
試験時間は230 分間(3時間50分)です。試験中に 10 分以内の休憩を 2 回取ることができます。
※2021年1月新試験から、試験時間が「240分 → 230分」へと変更になりました。
- 休憩1 回目:60問目まで回答および見直し後
- 休憩2 回目:120問目まで回答および見直し後
※休憩開始後は前のセクションに戻ることはできません。
試験内容・範囲
★要調査★
PMBOK第6版
2. 上記ドメインで、予測型プロジェクトマネジメント・アプローチについて約50%、アジャイル型・ハイブリッド型アプローチについて約50%が出題されます。
2020年7月以降の出題内容では、これまでのようにプロセス群に沿った切り取り方ではなく、タスクの性質に合わせた「ドメイン」からの出題内容へと変更されます。
ドメイン | 内容 | 設問の割合と数 |
---|---|---|
人(People) | プロジェクト・チームを効果的にリードするためのスキルと活動にウェイトを置く | 42%(84問) |
プロセス(Process) | プロジェクトマネジメントにおける技術的側面を強化する | 50%(100問) |
ビジネス環境(Business Environment) | プロジェクトと組織戦略の繋がりを明確にする | 8%(16問) |
また、予測型、アジャイル型、ハイブリッド型アプローチを含む範囲の内容が、ドメイン全体に組み込まれます。
出題内容の変更後であっても、極端に難易度が変わることはないでしょう。ただし、2020年7月以降の試験内容については、まだ情報が少ないため、外部の研修などに参加して情報を入手するというのも一つの方法でしょう。
受験言語
PMP試験は日本語で受験できます。また、日本語以外に下記の言語も選択可能です。
英語、アラビア語、ポルトガル語(ブラジル)、インドネシア語、フランス語、ドイツ語、ヘブライ
語、イタリア語、韓国語、ポーランド語、ロシア語、簡体字中国語、スペイン語、繁体字中国語、
トルコ語
PMI:PMPハンドブック (2020 年 12 月 7 日改訂)より
※受験言語は予約時に選択します。予約後の言語変更できませんのでご注意ください。
PMP試験テストセンター受験の流れ
ここからは、PMP試験をテストセンターで受験する場合の具体的な手順について解説していきます。
試験会場予約
テストセンター一覧(2022年★月時点)
当日の持ち物
当日必須の持ち物は本人確認書類のみです。※感染症対策のためマスク着用必須。状況により会場へお問い合わせください。
飲み物はロッカーに保管し、休憩時に取り出して飲むことは出来ますが、試験会場への持込はできません。
時計、筆記用具、電卓、メモ用紙なども持込不可のため持参不要です。
※時計・電卓はテストに組み込まれています。メモ用紙はテストセンターから提供されます。花粉症や鼻炎持ちの方でティッシュが必要な場合は、試験管にその旨を伝えることで必要枚数を提供してもらうことができます。
本人確認書類について
政府発行本人確認書類 (顔写真付きに限る) 1 点
- 日本国政府発行の運転免許証(運転経歴証明書、仮運転免許証、国際運転免許証を含む)
- パスポート
- 写真付住民基本台帳カード
- 在留カード
- 特別永住者証明書
- 障がい者各種手帳
- マイナンバーカード
上記本人確認書類を持っていない場合、以下の組み合わせでも可。(計 2 点)
[1点目]
- 社員証または学生証
[2点目]
- クレジットカード/キャッシュカード/デビットカード(署名付)
- 健康保険証(仮健康保険証を含む)
- 年金手帳
- 各種公共施設利用者カード(署名付)
※本人確認書類に記載されている氏名は、試験申込時に登録した氏名と完全に一致している必要があります。
※氏名に変更があった場合には、必ず受験前にカスタマーサービスへ連絡し、氏名変更をおこなってください。
https://www.pearsonvue.co.jp/Test-takers/Customer-service.aspx
試験当日の流れ
テストセンター試験当日の大まかな流れは以下の通りです。
受付後は私物をロッカーにしまうよう指示されますので早めに到着した場合は、近隣のカフェなどで参考書を読みながら過ごすのも良いかと思います。※来場は試験開始の30分前までとなっていますので、うっかり遅れないようご注意を。
- 試験開始の30分前までに来場
- 本人確認書類の提示
- デジタル写真の撮影
- 自筆署名の確認
- 電子機器をOFFにしてすべての私物をロッカーへ保管(参考書などはダメ)
- 入室前にポケット、メガネなどをチェック
- 試験室に入室
- 試験実施。試験中はカメラ・目視で監視
- 試験終了後、試験監督員に従い退室
- スコアレポートを受領し、退場
試験結果の通知
CBTによる試験のため、回答と見直しが終了後、すぐに合格・不合格の結果が画面表示されます。
後日メールにて送付されるレポートにて、各ドメインの正解率等の詳細を確認できます。
不合格の場合の再受験について
PMP受験申請が受理された日から1年以内であれば、最大2回まで再受験が可能です。ちなみに3回受験で不合格となった場合は、その後1年間は受験をすることができません。
再受験の申し込みは、初回と同様にPMIサイトから行います。サイト経由で受験料の支払い後、PMIからeligibility IDが発行されますので、そのIDを使って会場予約を進めることになります。
なお、不合格となってから、PMIサイト上で受験料の支払いが可能になるまで、通常2~3営業日ほどかかります。
まとめ
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